バークレー動物医療センターの歩み

思いを重ねる

生活を通した動物への目配りは町医者としての心意気

 

入院中の動物見回りが毎晩の日課

町医者として地域に密着しながら、高度な医療を施す。これは、今も昔も変わらぬバークレー動物医療センターの基本姿勢です。若き日に米国の先進的なレントゲン読影技術を学んだ山本尚毅(現理事長)は、症状をより正確に把握して治療の戦略を立てるという現代的手法に基づきつつ、難度の高い外科手術に取り組んでいきました。

とはいえ、設備や投薬の技術は現在のように発達していません。麻酔薬も今ほど高性能ではなく、外科手術で執刀する時の神経の使い方は並大抵ではありませんでした。常に大きなストレスを強いられた尚毅は、長く原因不明の胃腸疾患に悩まされることになります。その後、現在の高性能の麻酔薬が登場して安定的な外科手術が可能になると、長年尚毅を苦しめていた症状はパッタリ止みました。

現在、動物病院とつながった自宅に住んでいる尚毅夫妻は一時期、離れた場所に家を設けた時期がありました。しかし、入院する動物たちの様子を深夜に様子を見て回るのを日課としていた尚毅には、雨の日や寒い季節に毎晩自宅と病院を行き来するのはどうにも不便でした。そこで動物病院を増築して自宅をつくり、再び戻ってくることに…。結局、尚毅にとって病院は、日々の生活から切り離すことのできない存在なのです。

入院中の動物見回りが毎晩の日課

入院中の動物見回りが毎晩の日課

 

動物の慰霊碑建設へ

尚毅の思いは、動物のための火葬場や墓苑の建設にもつながっていきます。8年間務めた加古川市会議員時代には、加古川市火葬場内に動物専用の施設を建設するために4年がかりで取り組みました。さらに隣接地では、加古川市加古川郡獣医師会による動物の慰霊碑の実現にも尽力しています。

家族の一員として共に過ごしてきた動物も、やがて命は終わりを迎えます。多くの飼い主の方にとって、その喪失感は計りしれないものでしょう。納得できる形で見送り、動物の魂を慰めていただけるようにしたい。飼い主の方の気持ちに寄り添おうとする尚毅の気持ちは、現在のバークレー動物医療センターのスタッフにもしっかり受け継がれています。

次は「次代への飛躍」

動物の慰霊碑建設へ

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