犬の頸部椎間板ヘルニアにおける「腹側減圧術」

先日、椎間板ヘルニアの手術を行いました。

 

<椎間板ヘルニアとは?>

背骨の骨と骨の間にある椎間板というものの一部が飛び出すことで、脊髄や神経を圧迫することによって、様々な神経兆候を呈する疾患です。

 

椎間板ヘルニアはハンセンⅠ型とハンセンⅡ型があります。

ハンセンⅠ型:椎間板の内容物(髄核)が飛び出ることで起こり、若齢~中齢で急性的に発症

ハンセンⅡ型:椎間板の変性が起こり、徐々に椎間板自体が突出するため中齢~高齢で緩やかに発症

 

犬の椎間板関連疾患の生涯発症率は3.5%と報告されています。

但し犬種によって発症率は異なり、ミニチュア・ダックスフンドは約20%の発症率があると言われています。

他にも、ビーグル、シーズー、コーギー、フレンチブルドッグといった犬種での発症が多いです。

 

・急に腰が抜けたように歩けなくなった

・首や背中を触ると痛がる

・後ろ足がふらつく

 

といった症状がある場合は病院にご相談ください。

 

 

<今回の手術>

※手術中の写真があるためご注意ください

 

四肢の麻痺があったため、鍼灸治療を行っていましたが、改善が見られなかったため手術に踏み切りました。

今回の子はハンセンⅠ型で、髄核という椎間板の内容物が飛び出ていました。

 

頸部椎間板ヘルニアの場合、「腹側減圧術」という術式で行うことが最も多く、今回もこの術式を採用しました。

背骨なので背中側から手術をした方が良いのでは?

と思われますが、首にある筋肉により術野が狭くなるなどの理由から、喉側からアプローチします。

 

太くホースのように見えるのは気管です。

血管や神経などを傷つけないように細心の注意を払っています。

脊椎の腹側に小さな穴を作り、そこからヘルニア物質(髄核)を除去して、神経への圧迫を軽減させます。

 

※イメージ図です

赤丸の脊髄部分に穴を開けて、突出した髄核を取り除きます

 

手術後は鍼灸も継続し、リハビリテーションを行っています。

 

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カテゴリ|整形外科

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