【犬猫】「呼吸が速い」は要注意?安静時呼吸数チェックで心臓病・呼吸器疾患を早期発見

 循環器専門外来の獣医師 見上です。

 

「最近、うちの子、呼吸が速い気がする…」

そう感じたことはありませんか?

 

夏の暑さが和らいだのに、少し動くとハァハァしている、寝ている時でもお腹の動きが速い…。もしかしたら、それは体のSOSかもしれません。

今回は、ご自宅で簡単にできる「安静時呼吸数(Resting Respiratory RateRRR)」のチェック方法と、それがなぜ重要なのかについてお話しします。これは、飼い主さんにしかできない、大切な健康チェックです。

 

「安静時呼吸数」とは?知っておきたい心臓病の初期サイン

 安静時呼吸数とは、犬や猫がリラックスして寝ている時の1分間の呼吸回数のこと。胸やお腹が上下する動きを「1回」と数えます。

  • 正常な目安: 1分間に15〜30回程度

  • なぜ寝ている時に測るの?

    起きている時や遊んでいる時は、興奮や運動、気温の影響で簡単に呼吸が速くなるため、正確な数値が測れません。必ず「安静時」に測るのがポイントです。

実は、このシンプルなチェックが、命に関わる病気の早期発見につながります。安静時呼吸数の増加は、以下のような病気のサインである可能性があるからです。

  • 心臓病(特に肺水腫): 呼吸が速いだけでなく、咳が出たり、舌の色が紫色になったりする症状を伴うことがあります。心臓病によって肺に水が溜まる「肺水腫」は、急速に悪化するため早期発見が非常に重要です。

  • 呼吸器疾患(気管虚脱や猫の喘息): 気管虚脱や猫の喘息といった慢性的な病気が悪化しているサインかもしれません。

  • 肺炎(感染や誤嚥による炎症): 呼吸が速くなるほか、発熱・咳・食欲不振・元気消失を伴うことがあります。心臓病や気管の病気と症状が似ているため、飼い主さんの観察が診断の大きな手がかりになります。

 

自宅で簡単!愛犬・愛猫の安静時呼吸数の測り方

  1. 静かな環境で寝ている時に測る

  2. スマホのストップウォッチを準備

  3. 胸やお腹の上下の動きを数える

    (動画で撮影しておくと、後から確認できて確実です。)

  4. 1分間の呼吸数を数える(15秒間数えて、その回数を4倍するでもOK)

※毎日同じ時間帯(例:就寝前)に記録すると変化がわかりやすいです

 

 

注意点とすぐに病院へ行くべきサイン

一度だけ呼吸が速くても、慌てる必要はありません。

  • 暑さ・寒さでも呼吸は変わるので、快適な環境で測定を
  • 子犬・子猫は大人よりやや速め、個体差もあります
  • 一回だけ速くても慌てず、数日続くかどうかが重要です

 

しかし、以下のようなサインが見られたら、迷わず当院にご連絡ください。

  • 安静時で30回/分を超える呼吸が数日続く

  • 口を開けて苦しそうに呼吸している

  • お腹を大きく使って呼吸している

  • 舌や歯ぐきが紫色っぽい

  • 咳や発熱、食欲低下を伴っている

 

 

まとめ:今日からできる健康習慣

安静時呼吸数は、ご家庭で簡単にできる大切な健康チェックです。日々の記録は、心臓病や呼吸器、さらには肺炎などの病気の早期発見につながり、愛するペットの健康と長寿を守るための第一歩となります。ぜひ今日から、ペットが寝ている時に呼吸を数える習慣を始めてみてください。

「ちょっと速いかも?」と不安に感じたら、ためらわずに当院にご相談ください。些細なことでも、私たちプロが一緒に解決策を探します。動画を撮ってきていただけると、より正確な診断に役立ちます。

当院では、心臓病や呼吸器疾患の専門的な検査も承っております。お気軽にお問い合わせください。

 

◆ 毎月3日間、循環器専門外来を実施しています。
◆ 完全予約制です。事前にご予約をお願い致します。

 

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カテゴリ|心臓病

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