副腎腫瘍=当院の輸血犬

当院の輸血犬ボニー(年齢11歳・雌)のお腹に腫瘍ができたので手術を行いました。

ボニーは保護犬で譲り受けて永らく輸血犬として頑張ってくれていました。

また、このボニーは血液型が1.1(-)という貴重な存在でした。

 

犬の血液型について簡単に説明すると、

人間の血液型には、A、B、O、ABの4種類があるのに対し、

犬の血液型は10種類以上あるといわれています。

 

犬の血液型分類は、

DEA(Dog Erythrocyte Antigen=イヌ赤血球抗原)型で分類されており、

それぞれの赤血球抗原に対して陽性か陰性かで分類します。

 

■DEA 1.1(+)or(−)

■DEA 1.2(+)or(−)

■DEA 3   (+)or(−)

■DEA 4   (+)or(−) 

このように10種類以上の血液型があります。

 

ボニーはこのDEA1.1が(-)で

これは形式上では確率1/4ですが実際には両親とも(-)でないと産まれないので

その巡り合わせは相当低いと思われます。

 

 

 

輸血時に拒絶反応(抗原抗体反応)が強く見られる血液型は、

DEA1.1といわれています。

 

そのため、ヒトのO型のように

(+)には(-)の輸血が可能ですが、

(-)には(-)のみしか輸血できません。

 

仮に(-)に(+)の輸血をしたら、

とんでもないことになってしまいます。

 

つまり、輸血においてDEA1.1が(-)というのは非常に貴重なのです。

 

 

そのボニーが健康診断で副腎に腫瘍があることがわかりました。

元気食欲があるのと手術のリスクを考えて経過観察していましたが、

相当肥大化したため、

CT撮影を行い転移などを確認した上で手術に踏み切りました。

 

ボニーくらいの体格の子だと、

本来、副腎は5㎜ほど。

しかし今回は腎臓と同じくらいの2㎝ほどまで肥大していました。

 

 

摘出した副腎です。

 

手術は順調に終わり、

現在も元気にしてくれているので嬉しい限りです。

 

元気が良すぎてカメラがブレてます...

 

 

現在、代わりの輸血犬:ベル(ゴールデンレトリーバー、雌、3歳)です。

看護師さん達にシャンプーしてもらい、ドライヤー中です!

 

ベルが皆様のお役に立てれば幸いです。

カテゴリ|犬がかかりやすい病気

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