バークレー便り
8月19日に引き続き、
10月14日に『キャノン』のスタッフさん指導の下、
エコー(超音波)検査の実習を行いました。
前回、苦戦した「心臓」の描出について改めて学びました。
<どんな時に心臓エコー検査をするの?>
ワンちゃんの心臓病で最も多いのは『僧帽弁閉鎖不全症』という心臓病です。
特にキャバリアの子、中高齢の子は要注意です。
僧帽弁とは、心臓の左心室と左心房を分けている弁のことです。
この僧帽弁が腫れて変性してしまうことできちんと弁が閉まらなくなり、
心臓が収縮したときに左心室から左心房に血液が逆流してしまいます。
その結果、全身に血液が行き渡らなくなり、
・疲れやすくなる
・ゼイゼイと呼吸をする
・咳が出る
・聴診で雑音が聞こえる
・うっ血して胸水が溜まりやすくなる
といった症状が出ます。
症状が出始めたころには心臓病が進行してしまっていることが多いです。
一度悪くなってしまった心臓病は良くなることはなく、
病気の進行を緩めることと、症状を抑えることしかできません。
猫ちゃんですと、心筋症(肥大型・拡張型・拘束型)に注意です。
ワンちゃんと同じく、初期段階では目立った症状がほとんどなく、
重症化してから発覚することが多いです。
そのため、症状が出てからの心臓エコー検査はもちろんですが、
定期的な健康診断で心臓病の早期発見ができると良いです。
より精度の高い診断ができるよう、
そして患者様により還元できるよう、
これからも継続的にエコー実習をしていきたいと思います。
※今回のエコー実習は当院の元輸血犬ボニーちゃんに協力してもらいました。
ボニーは先日副腎腫瘍のオペをして無事元気になりました!
その時の症例報告はコチラ
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