バークレー便り
こんにちは。
急に寒くなってきましたが、みなさま体調などくずされていませんか?
うちの某T先生はお風邪をひいていらっしゃいます・・・。
みなさまご自愛ください。。。
さて、人生において、「まさかの・・・!」という出来事はちょくちょくありますよね。
動物病院では、そのような出来事がそこそこあるんだな~と思いましたので、
そのお話を少しさせていただこうと思います。
それはつい先日のことです。
朝早く病院に1本の電話がかかってきました。
「うちの犬が、釣りのルアーをくわえてしまって!!!
口と手がひっかかっています!!!!」
「すぐに連れてきてください!」
病院は、この様な急患さんのお知らせを聞くと、すぐに処置の準備を始めます。
いろんな状況を想定して、いろいろな器具を用意したりします。
そして、患者さんを待ちます。
しばらくして、
「電話の患者さんこられました」
「奥の処置室にはいってもらおう」
とのやり取りの途中から、聞こえてきた言葉は、
「まきーーーーーーー(私の名前です)!!!たすけてーーーー!!!」
(え????!!だれ?私の知り合い???)
と思って、振り返ると同時に、
「○○(友達のMちゃん)?!!!えーーーーー?!!ルアーのこって、○○ちゃんとこの???!!!」
びっくりです!!
最近減ったといわれる、釣針事故が、まさかの友達の子だったとは・・・!!!
そのこは、3か月の柴犬です。
やんちゃ盛り、元気いっぱいの子ですが、さすがパニックになったんでしょう。
家では泣き叫んでいたみたいですが、病院にきたころには、少しぐったりしてました。
ルアーの針には、〝返し”という魚がくわえた後、抜けないようになっている針がついています。
そんな針が、口の歯茎にぐさりと刺さっています。
もう一つ、前足の肉球にもぐさり・・・。
少しでも針を動かすと、痛がって泣きます。
麻酔が必要な事態でした。
事前に連絡を受けていたので、準備は万端。
すぐに点滴の針をつけて、麻酔薬を打ちます。
麻酔が効くと、痛みもなくなりますので、ここからは慎重に針をはずします。
口のほうは、歯肉の浅いところに刺さっていたので、比較的簡単にとることができました。
問題は肉球のところです。
肉球は他の皮膚に比べて、硬い上に、分厚いので、その中に埋もれた針を動かすのは
すこし大変でした。
返しがついた針は、一度肉球を貫通させて、先を出してから返しを切らなくてはなりません。
パチン!
とペンチで切って、なんとか無事にすべての針がとれました。
よかった。。。と一言でいえない感じですが、
おうちに帰ってしばらくすると、ケロッと元気に走り回っていたそうです。
↑ こちらが問題のルアーです。返しっておそろしい・・・。
まさか!に遭遇したとき、とっさに人はパニックに陥ってしまいがちですが、
今回のように、ご家族の方はできるだけ落ち着いて、とりあえず病院に連絡をお願いします!!
(Mちゃん、ナイスです!)
緊急事態、重症患者さまほど、落ち着いて、ご一報いただけると助かります。
ワンちゃん、ネコちゃんは1歳から3歳くらいのおこさんと同じだと表現されますが、
なんでも口でくわえて確認する行為や、危険なものでも遊び道具に変えてしまうようなところが、
まさにそうなんだと思います。
若いころこそ多い、誤飲については、どうぞ細心の注意を払ってください。
用心しすぎて困ることはないのです。
そして万が一変なものを食べてしまったら、すぐにご連絡ください!!
吐かせて取り出せるものならば、大事に至らずにすみますので・・・。
長くなりましたが、そんなわたしの、「まさかの!!ある日」でした。
無事に大きくなるんだよ~~☆